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小熊秀雄全集-13
おぐまひでおぜんしゅう-13
副題詩集(12)その他の詩篇
ししゅう(12)そのたのしへん
著者
文字遣い新字旧仮名
底本 「新版・小熊秀雄全集第五巻」 創樹社
1991(平成3)年11月30日
「新版・小熊秀雄全集第四巻」 創樹社
1991(平成3)年4月10日
入力者八巻美恵
校正者浜野智
公開 / 更新2006-04-01 / 2014-09-18
長さの目安約 55 ページ(500字/頁で計算)
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本文より

●目次
◆未収録詩篇(1936〜1940)
性別の谷
一つの太陽と二つの現実
パドマ
雪の伝説を探るには
右手と左手
或る旦那の生活
寓話的な詩二篇
 温和しい強盗
 猿と臭い栗
国民の臍を代表して
さあ・練習始め
芝居は順序よくいつてゐる
日比谷附近
多少の埃は
平民と愛
愛と衝動と叡智
文学の大根役者に与ふ
転落
インテリの硬直
喜怒哀楽の歌
怖ろしい言葉を
訴訟狂のやうに
カミナリ
小説家は滑稽なものだ
勝つたのさ
糸繰りの歌
日本的精神
一九三八年
情死
寸感
学生の頭の問題
朝の歌
夕焼色の雲の断片
作家トコロテン氏に贈る
大弓場の詩
小松の新芽
寓話詩
ある小説家に与ふ
ジイドと洗濯婆
泥酔歌
青年歌
刺身
無題(遺稿)
画帳(遺稿)
親と子の夜(遺稿)

◆俳優女流諷刺詩篇
俳優人物詩
 赤木蘭子論
 滝沢修論
 宇野重吉論
 三島雅夫論
 細川ちか子論
 小沢栄論

女流諷刺詩篇
 太田洋子
 風見章子
 小山いと子
 轟夕起子
 真杉静枝
 松原 操
 水戸光子
 森 赫子
 矢田津世子
 由利アケミ
 長谷川時雨について
 神近市子について
 板垣直子について
 或る女流作家に与ふ

◆雑纂・補遺詩篇
散文詩 雪のなかの教会堂
追悼詩 ひとりたび
聯詩の会―広瀬氏歓迎席上
 風船
 夜の花
 豚
 夜の陶器
日中往復はがき詩集
 作品第一番
 作品第二番
 作品第三番
ハンマーマンの歌
便乗丸船長へ

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
未収録詩篇(1936〜1940)

性別の谷

  ――ある男性的な夫人に――

     1

長い時間
ふたりは机を挾んで話しあつた、
私は考へてみた、すると何事も話なさなかつたやうに、
問題の解決は少しもなかつたやうだ、
婦人と向ひあつて
いろ/\の婦人問題に就いて
しやべるといふことが、
今では全く無駄に思はれた、
それでは婦人のことは誰と語るべきだらう、
男達は女のことに就いてはヒットラーのやうに、
偽の英雄のやうに、
物事を端し折つて解決してしまふ、
しんみりと男同志が
女のことについて語り合ふとき
――女の正体はわからないね
と最後に男達は投げ出してしまふ。

     2

勢ひ強い語気や、
はげしい物言ひ、
男のやうなあなたの性格は
益々私に逆にあなたの
女らしさを感じさせるだけだし、
あなたが現代の女の霊魂の沈滞のために
代表してたゝかつてゐる
悲壮なるものを私はあなたからうけとる。

     3

女には底の知れないふかいところに、
到底男の理解ができない『凝結』があると
ある友が私にいつた言葉をふつと思ひ出しながら、
こゝろよいあなたの声の空気の震へに身をまかせて
話しつゞけてゐる私の唇が、
突然、衝動的に歪んだ
あなたはそれを見てとつたでせうか、
すべての男性的な女に…

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