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婦人の皆さん
ふじんのみなさん
著者
文字遣い新字新仮名
底本 「宮本百合子全集 第十七巻」 新日本出版社
1981(昭和56)年3月20日
初出総選挙のビラ、1946(昭和21)年4月
入力者柴田卓治
校正者磐余彦
公開 / 更新2003-12-21 / 2014-09-18
長さの目安約 2 ページ(500字/頁で計算)
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本文より


 きょうは、うれしいニュースを、おつたえいたします。私たちの代表として、大町米子さんが立候補されることに決定しました。所属は共産党であります。皆さんよく御承知のとおり、大町米子さんは、親しみぶかく、なつかしい私どもの仲間です。私は大町さんを十年ほど前から知って居ります。大町さんが、その頃はまだ非合法であった日本勤労人民解放のためのたたかいに、どんなに辛棒づよく努力したか、警察や家庭の封建的な習慣のために、どんなに苦しい思いを経験したか、私はそれを大町さんの眼にたまった涙の一しずく毎に、知って居ります。
 大町さんは、七年の間病臥にあった御良人のために、誰よりもよい看護婦でありました。誰よりもよい看護婦である傍ら、自分たちの生活のために、国民学校教員となって、働きました。地方の農村の国民学校が、すべて学業よりも草刈り、繩作りと軍需供出にせめたてられていた最中に、先生としてすべての労作に耐えて来ました。
 良人が亡くなられてから、上京して暫く国民学校につとめ、近頃は大町さんの最も愛する仕事、日本の働くすべての婦人の向上のための仕事に従って居られます。
 大町さんのあたたかい人柄と、人をうけ入れるひろやかなやさしさと、いざというときの熱心と剛さとを、私たちは十分知っています。大町さんを支持しましょう。私たち婦人の幸福をもたらすために、真面目でうそのない具体的な綱領をかかげている共産党から、大町さんが立ったことを、心からよろこびといたします。こんなに純情な女の生活の苦労を知りつくして立ちあがっている大町米子さんこそは、私たちの大切な一票を得るに全くふさわしい婦人代表であると信じます。
 皆さん、心から大町米子さんを支持しましょう。



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