えあ草紙・青空図書館 - 作品カード


広告

序(『文学の進路』)
じょ(『ぶんがくのしんろ』)
著者
文字遣い新字新仮名
底本 「宮本百合子全集 第十八巻」 新日本出版社
1981(昭和56)年5月30日
初出「文学の進路」高山書院、1941(昭和16)年1月
入力者柴田卓治
校正者磐余彦
公開 / 更新2004-04-11 / 2014-09-18
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)
えあ草紙で読む
HTMLページで読む

広告

find Kindle 楽天Kobo Playブックス

find Audible YouTube

本の感想を書き込もう web本棚サービスブクログ作品レビュー

青空文庫の図書カードを開く

find えあ草紙・青空図書館に戻る

楽天Koboで表紙を検索

広告

本文より




 世界の歴史は大きく動いていて、日本の生活と文化文学も、この数年の間に示して来たうつりかわりを、これからは一層つよく広汎に現してゆくことだろうと考える。
 日本文学は、それが世界史的な規模で観られ、また生まれてゆかなければならないことを益々明白にして来ている。刻々の裡に最善をつくして生きようとしている私たちの意欲の表現としての文学は、昨日の文学をよりひろい歴史的な視野において見直すとともに、明日の世代の文化へと前進しなければならない。容易ならないその仕事のために、私たちの成長のための何かの善意のあらわれとして、試みられた努力の成果の一部がここに集められている。
 著者としてこれらの成果については謙遜ならざるを得ないのだけれども、今日文化の価値を知り文学を愛そうとするあらゆる人々の胸中の思いと、共に語るに堪えるだけの命は湛えていると信じる。波瀾の間に、より健全な文化への発展の希望は決して見失われていないのである。
   昭和十五年十二月
〔一九四一年一月〕



えあ草紙で読む

ライフメディアへ登録

Koboユーザー必見!
楽天スーパーポイントとは別に
価格の5%がポイントに!

find えあ草紙・青空図書館に戻る

© 2016 Sato Kazuhiko