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神曲
しんきょく
副題02 浄火
02 じょうか
著者
翻訳者山川 丙三郎
文字遣い旧字旧仮名
底本 「神曲(中)」 岩波書店
1953(昭和28)年3月5日
入力者tatsuki
校正者浅原庸子
公開 / 更新2004-10-16 / 2014-09-18
長さの目安約 364 ページ(500字/頁で計算)
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本文より

   第一曲

かのごとく酷き海をあとにし、優れる水をはせわたらんとて、今わが才の小舟帆を揚ぐ 一―三
かくてわれ第二の王國をうたはむ、こは人の靈淨められて天に登るをうるところなり 四―六
あゝ聖なるムーゼよ、我は汝等のものなれば死せる詩をまた起きいでしめよ、願はくはこゝにカルリオペ 七―
少しく昇りてわが歌に伴ひ、かつて幸なきピーケを撃ちて赦をうるの望みを絶つにいたらしめたる調をこれに傳へんことを ―一二
東の碧玉の妙なる色は、第一の圓にいたるまで晴れたる空ののどけき姿にあつまりて 一三―一五
我かの死せる空氣――わが目と胸を悲しましめし――の中よりいでしとき、再びわが目をよろこばせ 一六―一八
戀にいざなふ美しき星は、あまねく東をほゝゑましめておのが伴なる雙魚を覆へり 一九―二一
われ右にむかひて心を南極にとめ、第一の民のほかにはみしものもなき四の星をみぬ 二二―二四
天はその小さき焔をよろこぶに似たりき、あゝ寡となれる北の地よ、汝かれらを見るをえざれば 二五―二七
われ目をかれらより離して少しく北極――北斗既にかしこにみえざりき――にむかひ 二八―三〇
こゝにわが身に近くたゞひとりの翁ゐたるをみたり、その姿は厚き敬を起さしむ、子の父に負ふ敬といふともこの上にはいでじ 三一―三三
その長き鬚には白き毛まじり、二のふさをなして胸に垂れし髮に似たり 三四―三六
聖なる四の星の光その顏を飾れるため、我彼をみしに日輪前にあるごとくなりき 三七―三九
彼いかめしき鬚をうごかし、いひけるは。失明の川を溯りて永遠の獄より脱れし汝等は誰ぞや 四〇―四二
誰か汝等を導ける、地獄の溪を常闇となす闌けし夜よりいづるにあたりて誰か汝等の燈火となれる 四三―四五
汝等斯くして淵の律法を破れるか、將天上の定新たに變りて汝等罰をうくといへどもなほわが岩に來るをうるか。 四六―四八
わが導者このとき我をとらへ、言と手と表示をもてわが脛わが目をうや/\しからしめ 四九―五一
かくて答へて彼に曰ふ。我自ら來れるにあらず、ひとりの淑女天より降れり、我その請により伴となりて彼をたすけぬ 五二―五四
されど汝は我等のまことの状態のさらに汝に明かされんことを願へば、我もいかでか汝にこれを否むをねがはむ 五五―五七
それこの者未だ最後の夕をみず、されど愚にしてこれにちかづき、たゞいと短き時を殘せり 五八―六〇
われさきにいへるごとく、わが彼に遣はされしは彼を救はんためなりき、またわが踏めるこの路を措きては路ほかにあらざりき 六一―六三
我はすべての罪ある民をすでに彼に示したれば、いまや汝の護のもとに己を淨むる諸[#挿絵]の靈を示さんとす 六四―六六
わが彼をこゝに伴ひ來れる次第は汝に告げんも事長し、高き處より力降りて我をたすけ、我に彼を導いて汝を見また汝の詞を聞かしむ 六七―六九
いざ願はくは彼の來…

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