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うさぎさん と おほかみさん
うさぎさん と おおかみさん
著者
文字遣い新字旧仮名
底本 「日本児童文学大系 第二六巻」 ほるぷ出版
1978(昭和53)年11月30日
初出「子供之友」婦人之友社、1930(昭和5)年7月
入力者菅野朋子
校正者noriko saito
公開 / 更新2011-06-02 / 2014-09-16
長さの目安約 2 ページ(500字/頁で計算)
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本文より


 うさぎさんが散歩してゐました。もうなつになりかけでしたから、きれいな花が咲いてゐました。そしていゝ匂ひがしてゐました。
 一人で歩くのは、うさぎさんには、初めてです。なぜといつて、うさぎさんは小学校の二年生でしたから。一人だつたので、とてもこわかつたのでした。うさぎさんは大変背がひくいでせう。ですから、鼻の先に見えるものは、草と、葉ばかりでしたから、ずつと前や、うしろから、何が出てくるか、ちつともわかりません。
 ところが、うしろのはうで、がさがさといふ音がしたのです。うさぎさんは胸の中がひつくりかへるほどびつくりしました。
 がさがさいふ音が、とてもひどく、ちかくなりました。そして、うしろをふりむいてみましたら、毛だらけの、目が二つあつて、口の大きなものが、ちらりと見えました。
 うさぎさんは、
「どうぞ、ごめんなさい。わたしはとてもよい子ですから。」と いはうとおもひましたけれど、声が出ませんでした。それで、どんどん逃げ出しました。
 すると、うさぎさんのあとから、おほかみさんが一匹とび出して来て、うさぎさんをおつかけました。
 うさぎさんは、どんどんかけました。おほかみさんもどんどんおつかけました。
 うさぎさんは、おしまひにあしがうごかなくなつて、たほれました。おほかみさんが、うさぎさんをつかまへました。
「ぼくだよ。うさぎくん。」とおほかみさんがいひました。よく見ると、学校で同じ級のおほかみさんだつたのです。
 うさぎさんは、どんなにうれしかつたでせう。それからのち二人は、とても仲のよいお友達になりました。



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