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ペンネンノルデはいまはいないよ 太陽にできた黒い棘をとりに行ったよ
ペンネンノルデはいまはいないよ たいようにできたくろいとげをとりにいったよ
著者
文字遣い新字新仮名
底本 「セロ弾きのゴーシュ」 角川文庫、角川書店
1957(昭和32)年11月15日
入力者土屋隆
校正者田中敬三
公開 / 更新2006-04-26 / 2014-09-18
長さの目安約 2 ページ(500字/頁で計算)
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本文より




一、ペンネンノルデが七つの歳に太陽にたくさんの黒い棘ができた。赤、黒い棘、父赤い眼、ばくち。
二、ノルデはそれからまた十二年、森のなかで昆布とりをした。
三、ノルデは書記になろうと思ってモネラの町へ出かけて行った。氷羊歯の汽車、恋人、アルネ。
四、フウケーボー大博士はあくびといっしょにノルデの筆記帳をすぽりとのみ込んでしまった。
五、噴火を海へ向けるのはなかなか容易なことでない。
 化物丁場、おかしなならの影、岩頸問答、大博士発明のめがね。
六、さすがのフウケーボー大博士も命からがらにげだした。
 恐竜、化石の向こうから。
 大博士に疑問をいだく。噴火係の職をはがれ、その火山灰の土壌を耕す。部下みな従う。
七、ノルデは頭からすっかり灰をかぶってしまった。
 サンムトリの噴火。ノルデ海岸でつかれてねむる。ナスタ現わる。夢のなかでうたう。
八、ノルデは野原にいくつも茶いろなトランプのカードをこしらえた。
 ノルデ奮起す。水の不足。
九、ノルデがこさえたトランプのカードを、みんなは春は桃いろに夏は青くした。
 恋人アルネとの結婚……夕方。
十、ノルデはみんなの仕事をもっとらくにしようと考えた。そんなことをしなくってもいいよ。
 おれは南の方でやって見せるよ。大雷雨。桜の梢からセントエルモの火。暗のなか。
十一、ノルデは三べん胴上げのまま地べたにべちゃんと落とされた。
 どうだい。ひどくいたいかい。どう? あなたひどくいたい? ノルデつかれてねむる。
十二、ノルデは太陽から黒い棘をとるためにでかけた。
 太陽がまたぐらぐらおどりだしたなあ。困るなあ。おい断わっちまえよ。奮起す。おーい、火山だなんてまるで別だよ。ちゃんと立派なビルデングになってるんだぜ。



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