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瘠我慢の説
やせがまんのせつ
副題03 書簡
03 しょかん
著者
文字遣い新字新仮名
底本 「明治十年丁丑公論・瘠我慢の説」 講談社学術文庫、講談社
1985(昭和60)年3月10日
初出「明治十年丁丑公論・瘠我慢の説」時事新報社、1901(明治34)年5月2日
入力者kazuishi
校正者田中哲郎
公開 / 更新2006-12-14 / 2014-09-18
長さの目安約 2 ページ(500字/頁で計算)
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本文より




     福沢先生の手簡

 拝啓仕候。陳ば過日瘠我慢之説と題したる草稿一冊を呈し候。或は御一読も被成下候哉。其節申上候通り、何れ是は時節を見計、世に公にする積に候得共、尚熟考仕候に、書中或は事実の間違は有之間敷哉、又は立論之旨に付御意見は有之間敷哉、若しこれあらば無御伏臓被仰聞被下度、小生の本心は漫に他を攻撃して楽しむものにあらず、唯多年来心に釈然たらざるものを記して輿論に質し、天下後世の為めにせんとするまでの事なれば、当局の御本人に於て云々の御説もあらば拝承致し度、何卒御漏し奉願候。要用のみ重て申上候。匆々頓首。
  二月五日
諭吉
   …………様
 尚以彼の草稿は極秘に致し置、今日に至るまで二、三親友の外へは誰れにも見せ不申候。是亦乍序申上候。以上。
[#改ページ]

     勝安芳氏の答書

 従古当路者古今一世之人物にあらざれば、衆賢之批評に当る者あらず。不計も拙老先年之行為に於て御議論数百言御指摘、実に慙愧に不堪ず、御深志忝存候。
 行蔵は我に存す、毀誉は他人の主張、我に与からず我に関せずと存候。各人へ御示御座候とも毛頭異存無之候。御差越之御草稿は拝受いたし度、御許容可被下候也。
  二月六日
安芳
   福沢先生
 拙、此程より所労平臥中、筆を採るに懶く[#「懶く」は底本では「瀬く」]、乱筆蒙御海容度候。
[#改ページ]

     榎本武揚氏の答書

 拝復。過日御示被下候貴著瘠我慢中、事実相違之廉並に小生之所見もあらば云々との御意致拝承候。昨今別而多忙に付いずれ其中愚見可申述候。先は不取敢回音如此に候也。
  二月五日
武揚
   福沢諭吉様



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