えあ草紙・青空図書館 - 作品カード


広告

海島冒険奇譚 海底軍艦
かいとうぼうけんきたん かいていぐんかん
副題01 序
01 じょ
著者
文字遣い旧字旧仮名
底本 「海島冒険奇譚 海底軍艦」 名著復刻日本児童文学館、ほるぷ出版
1975(昭和50)年10月
初出「海島冐險奇譚 海底軍艦」1900(明治33)年11月15日
入力者川山隆
校正者土屋隆
公開 / 更新2009-10-16 / 2014-09-21
長さの目安約 3 ページ(500字/頁で計算)
えあ草紙で読む
HTMLページで読む

広告

find Kindle 楽天Kobo Playブックス

find Audible YouTube

本の感想を書き込もう web本棚サービスブクログ作品レビュー

青空文庫の図書カードを開く

find えあ草紙・青空図書館に戻る

楽天Koboで表紙を検索

広告

本文より

沿海國ノ國防線ハ分テ三ト爲スコトヲ得ヘク第一線ハ則チ海軍ヲ曰ヒ第二線ハ則チ海陸軍ノ共同ニ成ルモノヲ曰ヒ第三線ハ則チ陸軍ヲ曰フ其ノ所謂第二線ハ海岸要塞海中障碍物水雷艇隊等是ナリ而シテ此ノ國防三線ノ輕重ハ國ノ地形ト事態ニ視ル可キモノニシテ英國ノ如キニ在テハ第一線ノ一タヒ壞破センカ直ニ國ノ滅亡ヲ見ル可シ何トナレハ其ノ食糧ノ五分ノ四ハ海外ニ向テ供給ヲ仰カサルヲ得ス人民ハ海外貿易ニ倚ラスシテ衣食スルモノ幾ト罕ナレハナリ顧テ我カ帝國ヲ觀ルニ今ヤ人口ハ益々繁殖シ海外貿易ハ漸ク旺盛ナルヲ以テ竟ニ英國ノ如ク食糧ノ幾分ハ之ヲ海外ニ需ムルニ至リ彼我經濟上ノ關繋自ラ密接ト爲リ第一線ノ牢固ト破滅ハ忽チ帝國興亡ノ基因タランコト豫メ記憶セスンハアル可カラス
試ニ海圖ヲ披キ太平洋ニ於ル我カ帝國ノ位置ヲ指點シ其ノ形勢ヲ考察セヨ蒼海ニ懸峙スル島嶼ノ聚合ニ由テ容クルニアラスヤ然ラハ帝國ノ經濟的行動ノ局面ハ現在未來ニ論ナク汪々トシテ國ヲ環ル所ノ海洋ニ在リト言フニ於テ孰カ能ク之ヲ爭ハン今ヤ國家ノ隆替ハ一ニ其ノ經濟ノ盛衰ニ伴フノ趨勢ヲ現シ往昔ハ問ハス今日ニ於テハ實ニ經濟上ヨリ人ノ國家ヲ壓伏シテ餘アルニ至レリ此ノ如クナレハ兩國ノ戰ヲ交フルヤ第一線タル海軍ニ於テ制海權ノ爭奪ヲ了ルト同時ニ其ノ終結ヲ見ルコトアル可シ今ヨリ以後ノ戰爭ニ在テ是ト揆ヲ一ニセサルモノ果シテ幾何カアル
國防ニ於テ既ニ然リ然ラハ我カ國勢次第ニ進長シテ遠征ヲ海外ニ試ムルコトアラハ如何我カ第一線ヲ以テ敵ノ第一線ヲ撃破シ制海權ヲ確占スレハ十分我カ目的ヲ達スルコトヲ得ルヤ明ナリトス
看ヨ去歳ノ米西戰爭ニ於テ一タヒ米軍ノカビテ及ヒサンチヤーゴノ海戰ニ大勝ヲ獲ルヤ陸兵ノ大衝突ヲ見ルニ及ハスシテ西軍降ヲ乞ヒ戰爭忽チ終結ヲ告ケタルコトヲ是レ米軍ノ制海權即チ海上權ヲ占領シテ西軍海陸ノ交通ヲ遮斷シタル効果ニアラスシテ何ソヤ
苟モ制海權ヲ把握セント欲セハ優勢ノ海軍ヲ措キ他ニ求ム可キモノナシ而シテ科學的進歩ノ著シキ今日ニ於テハ軍人ノ精鋭ト兵器即チ軍艦水雷艇砲銃水雷等ノ快利ハ優勢ノ海軍ヲ設クル第一要義ニシテ昔時赤手相搏チ以テ輸贏ヲ决スル如キモノト日ヲ同シテ語ル可ラス故ニ世界無比ノ強大海軍ヲ有スル國アランカ海上ニ横行シテ他邦ヲ威壓シ外交ヲシテ其ノ宜ヲ制シ通商ヲシテ其ノ利ヲ獲以テ國運ヲ隆盛ナラシメン[#挿絵]跂シテ待ツ可キナリ各國有爲ノ士世界未曾有ノ大兵器ヲ發明シ國家ニ報效セント欲シテ孜々懈ラサル所以ノモノ固ヨリ之カ爲ノミ
友人押川君海底軍艦ナル小説ノ著アリ有爲ノ一海軍將校海中潜行艇ノ大發明ヲ企畫シ經營慘憺終ニ能ク其ノ功ヲ成シテ之ヲ進獻スルニ至レルコトヽ報國ノ念深キ一商業家カ帝國ニ貢獻スル一手段トシテ唯一ノ愛兒ヲ海軍ニ從事セシメ且ツ巡洋艦ヲ新造シ之ヲ獻納スルコトノ二端ヲ以テ全篇ノ綱領ト爲セリ原ト一種海事的並ニ冐險的ノ小説ナルモ之ヲ我カ海國人士ニ紹介スルノ利アルヲ知リ…

えあ草紙で読む

ライフメディアへ登録

Koboユーザー必見!
楽天スーパーポイントとは別に
価格の5%がポイントに!

find えあ草紙・青空図書館に戻る

© 2016 Sato Kazuhiko