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今昔物語
こんじゃくものがたり
副題21 大江匡衡が歌をよむ話
21 おおえまさひらがうたをよむはなし
著者
文字遣い旧字旧仮名
底本 「竹取物語・今昔物語・謠曲物語」 復刻版日本兒童文庫、名著普及会
1981(昭和56)年8月20日
入力者しだひろし
校正者noriko saito
公開 / 更新2011-05-08 / 2014-09-16
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)
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本文より


 むかし、式部大輔大江匡衡といふ人がありました。まだ大學の學生であつた時のことであります。この人は傑れた才子でありましたが形恰好が少し變で、丈は高く肩が突き出て、見苦しかつたので、人々が笑つてゐました。ある時、宮中の女官たちがこの匡衡を嘲弄しようと企んで、和琴(日本の琴、支那の琴に對していふ)を差し出して、
「あなたは、なんでも知つておいでなされるといふことであるから、これをお彈きになるでせう。一つ彈いて聞かせて下さい」
 といひました。匡衡は、それには返事をしないで、
逢坂の關のあなたもまだ見ねば
    あづまのことも知られざりけり
 といふ歌を讀みました。女官たちは、その返歌が出來なかつたので、笑つて嫌がらせることもならず、默つて一人起ち、二人起ちして、みな奧へ逃げてしまひました。
 この匡衡は漢文や、詩の方は至極の名人であつたが、その上に歌もこの通り、うまく讀んだと語り傳へたそうです。



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