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行倒の商売
ゆきだおれのしょうばい
著者
文字遣い新字旧仮名
底本 「明治の文学 第3巻 三遊亭円朝」 筑摩書房
2001(平成13)年8月25日
入力者門田裕志
校正者noriko saito
公開 / 更新2009-07-17 / 2014-09-21
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)
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本文より




 是は当今では出来ませぬが、昔時は行倒を商売にして居た者があります。無闇に家の前へ打倒れるから「まアお前何所かへ行つて呉れ。乞「何うも私は腹が空つて歩かれませぬ、其上塩梅が悪うございまして。と云ふから仕方なしに握飯の二個に銭の百か二百遣ると当人は喜んで其場を立退くといふ。是が商売になつて居ました。或時此奴が自分の日記帳を落した。夫を拾つて読んで見ると、
一番町にて倒候節は、六尺棒にて追払はれ、握飯二個、番茶一杯。
一翌日牛込改代町へ倒れ候節は、銭一貫文、海苔鮨三本、夫より午過下谷上野町へ倒れ候節は唯お灸。



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