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手紙
てがみ
作品ID51439
副題039 慶応二年十一月 溝淵広之丞あて
039 けいおうにねんじゅういちがつ みぞぶちひろのじょうあて
著者坂本 竜馬
文字遣い新字旧仮名
底本 「龍馬の手紙、宮地佐一郎」 講談社学術文庫、講談社
2003(平成15)年12月10日
入力者Yanajin33
校正者Hanren
公開 / 更新2010-08-24 / 2014-09-21
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)

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本文より


本文溝渕ニ送りし状の草■御覧の為ニさし出ス(朱筆)

先日入二御聴一候小弟志願略相認候間、入二御覧一候。小弟二男ニ生れ成長ニ及まで家兄に従ふ。上国ニ遊びし頃、深君恩の辱を拝し海軍ニ志あるを以、官請爾来欧心刻骨、其術を事実ニ試とせり。独奈せん、才踈ニ識浅く加之、単身孤剣、窮困資材ニ乏故に成功速ならず、然に略海軍の起歩をなす。是老兄の知所なり。数年間東西に奔走し、屡[#挿絵]故人に遇て路人の如くす。人誰か父母の国を思ハざらんや。然ニ忍で之を顧ざるハ、情の為に道に乖り宿志の蹉躓を恐るゝなり。志願果して不レ就バ、復何為にか君顔を拝せん。是小弟長く浪遊して仕禄を求めず、半生労苦辞せざる所、老兄ハ小弟を愛するもの故、大略を述。御察可レ被レ下候。
十一月
頓首。
坂本龍馬



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