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手紙
てがみ |
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作品ID | 51925 |
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副題 | 076 慶応三年五月二十八日 伊藤助太夫あて 076 けいおうさんねんごがつにじゅうはちにち いとうすけだゆうあて |
著者 | 坂本 竜馬 Ⓦ |
文字遣い | 新字旧仮名 |
底本 |
「龍馬の手紙、宮地佐一郎」 講談社学術文庫、講談社 2003(平成15)年12月10日 |
入力者 | Yanajin33 |
校正者 | Hanren |
公開 / 更新 | 2010-09-14 / 2014-09-21 |
長さの目安 | 約 1 ページ(500字/頁で計算) |
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其後ハ益御勇壮可レ被レ成二御座一奉二大賀一候。然ニ彼紀州の船の儀論段[#挿絵]申上り、明日か今日か戦争とヒシメキ候中、後藤庄次郎も大憤発ニてともに骨折居申候。此頃長崎中の商人小どもニ至るまで、唯紀州をうての紀州の船をとれのと、のゝしり候よふ相成、知らぬ人まで戦をすゝめに参り申候。紀州とハ日[#挿絵]談論とふ/\やりつけ今朝より薩州へたのみてわびを申出候得ども、是迄段々無礼致候事故、私もゆるし不レ申、薩州よりハイロハ丸の船代又中荷物代を立替候て、其上紀州の奉行が御宿へまで出し、御あいさつ致候得バよかろふなど申候ニ付、私しハそふすれバ一分も立候得ども、曽而鞆の港へすておかれ候事ハ、是ハ紀州より土佐の士お、はづかしめ候事故に、私ニあいさつ致した位でわすみ不レ申、主人土佐守へ御あいさつ被レ成べしなど、今日ハ申居候、何レ此儀も又打こわれたれバ、一戦ニて候得ども、なにぶんおもしろき御事ニて候。先ハ御きづかい可レ被レ下と存じ、今のまゝ早[#挿絵]申上候。
頓首。
廿八日
龍
九三先生
御直披
才谷