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文壇諸家一月五日の日記
ぶんだんしょかいちがついつかのにっき
作品ID52734
著者牧野 信一
文字遣い新字旧仮名
底本 「牧野信一全集第一巻」 筑摩書房
2002(平成14)年8月20日
初出「文學世界 第二巻第二号(二月号)」文學世界社、1923(大正12)年2月1日
入力者宮元淳一
校正者門田裕志
公開 / 更新2011-07-12 / 2014-09-16
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)

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本文より


 夕方六時半の汽車で東京へ帰る中戸川を送る。彼は一昨日の晩大阪へ行くつもりで寝台券まで用意してゐたのに、僕が引き止めてゐるうちに行くのが厭になつて折角旅支度で出かけて来たのに引き返したのだ。気の毒な気がした。今日は家の留守を預つてゐる僕につきあつて終日三人とも家でゴロ/\した。家は節子と僕だけだつたので、僕は可笑しい程よく働いた。だから酒もあまり回らなかつた。酒には疲れてゐたので丁度よかつたかも知れない。中戸川を送つて帰ると叔父と従兄弟が来てゐた。叔父の昔の話を聞きながら十二時過ぎまで飲む。いつ寝たか知らなかつた。



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