えあ草紙・青空図書館 - 作品カード


広告

〔鉛のいろの冬海の〕
〔なまりのいろのふゆうみの〕
著者
文字遣い新字旧仮名
底本 「新修宮沢賢治全集 第六巻」 筑摩書房
1980(昭和55)年2月15日
入力者junk
校正者土屋隆
公開 / 更新2011-07-24 / 2014-09-16
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)
えあ草紙で読む
HTMLページで読む

広告

find Kindle 楽天Kobo Playブックス

find Audible YouTube

本の感想を書き込もう web本棚サービスブクログ作品レビュー

青空文庫の図書カードを開く

find えあ草紙・青空図書館に戻る

楽天Koboで表紙を検索

広告

本文より


鉛のいろの冬海の
荒き渚のあけがたを
家長は白きもんぱして
こらをはげまし急ぎくる

ひとりのうなゐ黄の巾を
うちかづけるが足いたみ
やゝにおくるゝそのさまを
をとめは立ちて迎へゐる

    南はるかに亙りつゝ
    氷霧にけぶる丘丘は
    こぞはひでりのうちつゞき
    たえて稔りのなかりしを

日はなほ東海ばらや
黒棚雲の下にして
褐砂に凍てし船の列
いまだに夜をゆめむらし

鉛のいろの冬海の
なぎさに子らをはげまして
いそげる父の何やらん
面にはてなきうれひあり

あゝかのうれひけふにして
晴れなんものにありもせば
ことなきつねのまどゐして
こよひぞたのしからましを



えあ草紙で読む

ライフメディアへ登録

Koboユーザー必見!
楽天スーパーポイントとは別に
価格の5%がポイントに!

find えあ草紙・青空図書館に戻る

© 2016 Sato Kazuhiko