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〔われはダルケを名乗れるものと〕
〔われはダルケをなのれるものと〕
作品ID53427
著者宮沢 賢治
文字遣い新字旧仮名
底本 「新修宮沢賢治全集 第六巻」 筑摩書房
1980(昭和55)年2月15日
入力者junk
校正者土屋隆
公開 / 更新2011-07-30 / 2014-09-16
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)

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本文より


われはダルケを名乗れるものと
つめたく最後のわかれを交はし
閲覧室の三階より
白き砂をはるかにたどるこゝちにて
その地下室に下り来り
かたみに湯と水とを呑めり
そのとき瓦斯のマントルはやぶれ
焔は葱の華なせば
網膜半ば奪はれて
その洞黒く錯乱せりし
かくてぞわれはその文に
ダルケと名乗る哲人と
永久のわかれをなせるなり



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