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立秋
りっしゅう
副題――大沼竹太郎氏ニ捧グル詩――
――おおぬまたけじろうしニささグルし――
著者
文字遣い旧字旧仮名
底本 「萩原朔太郎全集 第三卷」 筑摩書房
1977(昭和52)年5月30日
入力者kompass
校正者小林繁雄
公開 / 更新2011-08-13 / 2014-09-16
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)
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本文より


遠く行く君が手に、
胡弓の箱はおもからむ。
きのふ山より摘みてかへれば、
紫苑はなしぼみて、
すでに秋の愁ひをさそふ。
友よ、
やさしく胡弓を摩り、
遠くよりしも光を送れ。
ああ、わが故郷にあるの日、
終日怒りうゑを感じ、
手を高く蒼天のうへに伸ぶ。
―一九一四、八、十四―



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