えあ草紙・青空図書館 - 作品カード


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春昼
しゅんちゅう
副題――敍情小曲――
――じょじょうしょうきょく――
著者
文字遣い旧字旧仮名
底本 「萩原朔太郎全集 第三卷」 筑摩書房
1977(昭和52)年5月30日
入力者kompass
校正者小林繁雄
公開 / 更新2011-08-31 / 2014-09-16
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)
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本文より


うぐひすは
金屬をもてつくられし
そは畔の暗きに鳴き
菫は病鬱の醫者のやうに
野に遠く手に劇藥の
鞄をさげて訪づれくる。
ああすべて惱ましき光の中に
桃の笑みてふくらむ
情慾の一時にやぶれて
どくどくと流れ出でたり。



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