えあ草紙・青空図書館 - 作品カード


広告

「地球図」序
「ちきゅうず」じょ
著者
文字遣い旧字旧仮名
底本 「太宰治全集11」 筑摩書房
1999(平成11)年3月25日
初出「新潮 第三十二年第十二号」1935(昭和10)年12月1日
入力者小林繁雄
校正者阿部哲也
公開 / 更新2012-03-03 / 2014-09-16
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)
えあ草紙で読む
HTMLページで読む

広告

find Kindle 楽天Kobo Playブックス

find Audible YouTube

本の感想を書き込もう web本棚サービスブクログ作品レビュー

青空文庫の図書カードを開く

find えあ草紙・青空図書館に戻る

楽天Koboで表紙を検索

広告

本文より


「新潮」編輯者楢崎勤氏、私に命ずるに、「ちかごろ何か感想云々」を以てす。案ずるに、「ダス・ゲマイネ」の註釋などせよとの親切心より發せしお言葉ならむ。拙作「ダス・ゲマイネ」は、此の國のジヤアナリズムより、かつてなきほどの不當の冷遇を受け、私をして、言葉通ぜぬ國に在るが如き痛苦を嘗めしむ。舌を燒き、胸を焦がし、生命の限り、こんのかぎりの絶叫も、馬耳東風の有樣なれば、私に於いて、いまさらなんの感想ぞや。すなはち、左に「地球圖」と題する一篇の小品を默示するのみ。もとより、これは諷刺に非ず、格言に非ず、一篇のかなしき物語にすぎず、されど、わが若き二十代の讀者よ、諸君はこの物語讀了ののち、この國いまだ頑迷にして、よき通事ひとり、好學の白石ひとりなきことを覺悟せざるべからず。「われら血まなこの態になれば、彼等いよいよ笑ひさざめき、才子よ、化け物よ、もしくはピエロよ、と呼稱す。人は、けつして人を嘲ふべきものではないのだけれど。」



えあ草紙で読む

ライフメディアへ登録

Koboユーザー必見!
楽天スーパーポイントとは別に
価格の5%がポイントに!

find えあ草紙・青空図書館に戻る

© 2016 Sato Kazuhiko