えあ草紙・青空図書館 - 作品カード


広告

月あかり
つきあかり
著者
文字遣い新字旧仮名
底本 「沖縄文学全集 第1巻 詩Ⅰ」 国書刊行会
1991(平成3)年6月6日
入力者坂本真一
校正者良本典代
公開 / 更新2017-09-23 / 2017-08-25
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)

広告

えあ草紙で読む
HTMLページで読む

find Kindle 楽天Kobo Playブックス

find 朗読を検索

本の感想を書き込もう web本棚サービスブクログ作品レビュー

青空文庫の図書カードを開く

find えあ草紙・青空図書館に戻る

amazon.co.jp

広告

本文より


青い おほきい船にのつてゆかう。
ほんとうに痩せてしまつたぼくの肩
あたらしい紺飛白ばかり匂ひがたかいよ。
月あかりは胸から背なへぬけてしまつた
ほそながい影ひとつ ぼくのうしろへ映つてゐやしない。
たゞ青くつて
しづかな航海はほんとうにこころぼそい
楽隊ずきのペンギン鳥が氷の島に
月のしたに並んでゐたつて
陽気な唄も
銀笛ひとつ持ちあはしてはゐないのさ。
月あかりの向ふにみんなみんな消えていつた
弟のやつも 母も 友だちも消えていつた

船尾にうごくさびしい旗と。
旗のしたに立つた僕と。
たゞ青くつて
しづかな航海はほんとうにこころぼそい。



えあ草紙で読む

find えあ草紙・青空図書館に戻る

© 2017 Sato Kazuhiko