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こぞうさんの おきょう
こぞうさんの おきょう
著者
文字遣い新字新仮名
底本 「ごんぎつね 新美南吉童話作品集1」 てのり文庫、大日本図書
1988(昭和63)年7月8日
入力者めいこ
校正者もりみつじゅんじ、鈴木厚司
公開 / 更新2003-11-07 / 2014-09-18
長さの目安約 2 ページ(500字/頁で計算)
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本文より




 やまでらの おしょうさんが びょうきに なりましたので、かわりに こぞうさんが だんかへ おきょうを よみに いきました。
 おきょうを わすれないように、こぞうさんは みちみち よんで いきました。

キミョ
ムリョ
ジュノ
ライ

 すると なたねばたけの なかに うさぎが いて、
「こぼうず あおぼうず。」
と よびました。
「なんだい。」
「あそんで おいきよ。」
 そこで、こぞうさんは うさぎと あそびました。しばらく すると、
「やっ しまった。おきょうを わすれちゃった。」
と こぞうさんが さけびました。
 すると うさぎは、
「そんなら おきょうの かわりに、

むこうの ほそみち
ぼたんが さいた

と おうたいよ。」
と おしえました。
 こぞうさんは だんかへ いきました。そして、うさぎの おしえて くれたように、ほとけさまの まえで、

むこうの ほそみち
ぼたんが さいた
さいた さいた
ぼたんが さいた

と かわいい こえで うたいました。
 きいて いた ひとびとは びっくり して 目を ぱちくり させました。それから くすくす わらいだしました。こんな かわいい おきょうは きいた ことが ありません。
 そこで、ごほうじが すむと、だんかの ごしゅじんは すました かおで、
「はい、ごくろうさま。」
と、おまんじゅうを こぞうさんに あげました。
「ごちそうさま。」
と こぞうさんは おまんじゅうを いただいて たもとに いれました。
 こぞうさんは、かえりに その おまんじゅうを、さっきの うさぎに わけて やる ことを わすれませんでした。



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