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古事記
こじき
副題02 校註 古事記
02 こうちゅう こじき
著者
文字遣いその他
底本 「古事記」 角川文庫、角川書店
1956(昭和31)年5月20日
入力者川山隆
校正者しだひろし
公開 / 更新2013-07-15 / 2015-08-14
長さの目安約 234 ページ(500字/頁で計算)
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本文より

古事記 上つ卷 序并はせたり


〔序文〕

〔過去の時代一〕
 臣安萬侶二言さく、それ混元既に凝りしかども、氣象いまだ敦からざりしとき、名も無く爲も無く、誰かその形を知らむ三。然ありて乾と坤と初めて分れて、參神造化の首と作り四、陰と陽とここに開けて、二靈群品の祖となりたまひき五。所以に幽と顯と六に出で入りて、日と月と目を洗ふに彰れたまひ、海水に浮き沈みて、神と祇と身を滌ぐに呈れたまひき。故、太素は杳冥たれども、本つ教に因りて土を孕み島を産みたまひし時を識り、元始は綿[#挿絵]たれども、先の聖に頼りて神を生み人を立てたまひし世を察にす。寔に知る、鏡を懸け珠を吐きたまひて、百の王相續き、劒を喫み蛇を切りたまひて、萬の神蕃息せしことを七。安の河に議りて天の下を平け、小濱に論ひて國土を清めたまひき。ここを以ちて番の仁岐の命、初めて高千の巓に降り八、神倭の天皇九、秋津島に經歴したまひき。化熊川より出でて、天の劒を高倉に獲、生尾徑を遮きりて、大き烏吉野に導きき。[#挿絵]を列ねて賊を攘ひ、歌を聞きて仇を伏しき。すなはち夢に覺りて神祇を敬ひたまひき、所以に賢后と稱す一〇。烟を望みて黎元を撫でたまひき、今に聖帝と傳ふ一一。境を定め邦を開きて、近つ淡海に制したまひ一二、姓を正し氏を撰みて、遠つ飛鳥に勒したまひき一三。歩と驟と、おのもおのも異に、文と質と同じからずといへども、古を稽へて風猷を既に頽れたるに繩したまひ、今を照して典教を絶えなむとするに補ひたまはずといふこと無かりき。

一 過ぎし時代のことを傳え、歴代の天皇これによつて徳教を正しくしたことを説く。
二 この序文は、天皇に奏上する文として書かれているので、この句をはじめすべてその詞づかいがなされる。安萬侶は、太の安麻呂、古事記の撰者、養老七年(七二三)歿。
三 混元以下、中國の宇宙創生説によつて書いている。萬物は形と氣とから成る。形は天地に分かれ、氣は陰陽に分かれる。
四 アメノミナカヌシの神、タカミムスビの神、カムムスビの神の三神が、物を造り出す最初の神となつた。
五 イザナギ、イザナミの二神が、萬物を生み出す親となつた。
六 幽と顯とに以下、イザナギ、イザナミ二神の事蹟。
七 鏡を懸け以下、天照らす大神とスサノヲの命との事蹟。
八 安の河に以下、ニニギの命の事蹟。
九 神武天皇。
一〇 崇神天皇。
一一 仁徳天皇。
一二 成務天皇。
一三 允恭天皇。

〔古事記の企畫一〕
 飛鳥の清原の大宮に太八洲しらしめしし天皇二の御世に曁びて、潛龍元を體し、[#挿絵]雷期に應へき。夢の歌を聞きて業を纂がむことをおもほし、夜の水に投りて基を承けむことを知らしたまひき。然れども天の時いまだ臻らざりしかば、南の山に蝉のごとく蛻け、人と事と共に給りて、東の國に虎のごとく歩みたまひき。皇輿たちまちに駕して、山川を凌ぎ度り、六師雷のご…

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