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手紙
てがみ
副題081 慶応三年六月二十四日 坂本権平あて
081 けいおうさんねんろくがつにじゅうよっか さかもとごんぺいあて
著者
文字遣い新字旧仮名
底本 「龍馬の手紙、宮地佐一郎」 講談社学術文庫、講談社
2003(平成15)年12月10日
入力者Yanajin33
校正者Hanren
公開 / 更新2010-09-19 / 2014-09-21
長さの目安約 2 ページ(500字/頁で計算)
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本文より


一筆啓上仕候。益御安泰可レ被レ成二御座一愛度御儀奉レ存候。降而私儀無異乍レ不レ及国家之御為日夜尽力罷在候。乍二失敬一御安慮可二仰付一候。然ニ先頃西郷より御送被レ遣候吉行の刀、此頃出京ニも常帯仕候。京地の刀剣家ニも見セ候所、皆粟田口忠綱位の目利仕候。此頃毛利荒次郎出京ニて此刀を見てしきりにほしがり、私しも兄の賜なりとてホコリ候事ニて御座候。此頃出京役人ニも度[#挿絵]会し、国家ニ心配仕候人[#挿絵]ハ後藤象次郎、福岡藤次郎、佐々木三四郎、毛利荒次郎ニて、中ニも後藤を以て第一の同志致し、天下の苦楽を共ニ致し申候。御安心可レ被レ遣候。余事拝顔の時、万[#挿絵]申上候。恐惶謹言。
六月廿四日
直柔
権平様
左右

追白
此度ハ取急候間、何もくハ敷ハ申不レ遣候。京地の勢ハ大勢帰国仕候ものに御聞可レ被レ遣候。
私先頃京京の道ニて(四月廿三日之夜)中国海ニて、私しが蒸気船と紀州の蒸気船と突当り、私しの船が沈没仕候より、長崎へ帰り大義論を発し、ついに紀州と一戦争可レ仕と、私が部下のものへハ申聞、用意仕候内、紀州の方より薩州へ頼申、書キ物を以て勘定奉行らが断りに出かけ、日[#挿絵]手尽し候ものから其まゝニさしゆるし候事ニ仕候。
皆人の申候ニハ、此龍馬が船の論なるや、日本の海路定則を定メたりとて、海船乗らハ聞に参り申候。
御笑可レ被レ遣候。
再拝。



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