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純銀の賽
じゅんぎんのさい
著者
文字遣い旧字旧仮名
底本 「萩原朔太郎全集 第三卷」 筑摩書房
1977(昭和52)年5月30日
入力者kompass
校正者小林繁雄
公開 / 更新2011-08-19 / 2014-09-16
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)
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本文より


みよわが賽は空にあり、
空は透青、
白鳥はこてえぢのまどべに泳ぎ、
卓は一列、
同志の瞳は愛にもゆ。

みよわが賽は空にあり、
賽は純銀、
はあとの「A」は指にはじかれ、
緑卓のうへ、
同志の瞳は愛にもゆ。

みよわが光は空にあり、
空は白金、
ふきあげのみづちりこぼれて、
わが賽は魚となり、
卓上の手はみどりをくむ。

ああいまも想をこらすわれのうへ、
またえれなのうへ、
愛は祈祷となり、
賭博は風にながれて、
さかづきはみ空に高く鳴りもわたれり。
―八月三十一日―



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