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プチロフ工場
プチロフこうじょう
作品ID54068
著者今村 恒夫
文字遣い新字新仮名
底本 「日本プロレタリア文学集・39 プロレタリア詩集(二)」 新日本出版社
1987(昭和62)年6月30日
初出「文芸戦線」1929(昭和4)年11月臨時増刊号
入力者坂本真一
校正者雪森
公開 / 更新2014-06-30 / 2014-09-16
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)

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本文より


プチロフ工場の兄弟と
蹶起した罷工の勇壮を讃えよ。
伝統と鉄鎖を打ち摧き
狂気したツアーの暴逆の中に
反逆の矢を射たのは彼等だ。
巨大なる世界の基礎を置き
不滅なる労働の旗の下に殉死したのも彼等だ。
彼等は全世界の曙光で有り宇宙廓清の最初の猛火だ。
彼等ではないか銃火と剣に突き刺され乍ら防砦を築いたのは。
身を持って戦術を教えたのは。
彼等は最後の敗戦で有り全世界最初の勝利だ。
彼等が銃弾の前に斃れた時
宇宙空前の太陽は孕まれていたではないか。
十月の紫の日の勝鬨は敗惨の中に兆していたではないか。
(『文芸戦線』一九二九年十一月臨時増刊号に今村桓夫名で発表)



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