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PANTOMIME
パントマイム
著者
文字遣い新字旧仮名
底本 「富永太郎詩集」 現代詩文庫、思潮社
1975(昭和50)年7月10日
入力者村松洋一
校正者川山隆
公開 / 更新2014-03-17 / 2014-09-16
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)
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本文より


うす暗い椽側の端で、
琥珀色した女の瞳が
光つた――夫に叛いた。

もうむかふへ向いた、
庭の樹立と遊んでゐる――
あの狡猾なまなざしは。

とり残された共犯者が
清潔な触手で追ひかける。
だがみんな滑つてしまつた、
女の冷たい角膜の上を。

夫の眼がやつと、鋭く、追ひかけた。
薄闇の中でカチカチとぶつかる、
樹と 夕焼と 瞳と、
瞳と……瞳と……。



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