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かの日の歌【三】
かのひのうた【三】 |
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作品ID | 1316 |
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著者 | 漢那 浪笛 Ⓦ |
文字遣い | 新字旧仮名 |
底本 |
「沖縄文学全集 第1巻 詩Ⅰ」 国書刊行会 1991(平成3)年6月6日 |
初出 | 「琉球新報」1911(明治44)年12月3日 |
入力者 | 坂本真一 |
校正者 | 良本典代 |
公開 / 更新 | 2017-01-20 / 2016-12-09 |
長さの目安 | 約 1 ページ(500字/頁で計算) |
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[#挿絵]
温たかき玉は、君が手より、
すべり落ちぬ。
その玉は他人の手に握られ、
楽しき夢路をたどるなり。
あゝ君は淋しき人なり。
君はいや更に悲しめ!
もだへ、苦しむは君のさがなり。
ぬめらかなる玉は、すべり安く、
ふしくれだちし手には、
あまりに痛ましく、たへがたく――
すべり落つるも、ことわりなり。
あゝ君は淋しき人なり。
君はいや更に悲しめ!
もだへ、苦しむは君のさがなり