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初めて蓄音器を聞いた時とすきなレコオド
はじめてちくおんきをきいたときとすきなレコオド |
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作品ID | 3717 |
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著者 | 宮本 百合子 Ⓦ |
文字遣い | 新字新仮名 |
底本 |
「宮本百合子全集 第十七巻」 新日本出版社 1981(昭和56)年3月20日 |
初出 | 「新家庭」1922(大正11)年6月号 |
入力者 | 柴田卓治 |
校正者 | 磐余彦 |
公開 / 更新 | 2003-11-09 / 2014-09-18 |
長さの目安 | 約 1 ページ(500字/頁で計算) |
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一、私が生れて始めて蓄音器と云うものを見聞いたのは、もう十四五年前、父が英国から土産に買って来たものでした。大きな銀色の朝顔型のラッパ、耳を澄ますと、スースー、スースーと云う針の音。小さい弟達と三人で、熱心にラッパを見つめ、今考えれば、さほど芸術的でもなかったらしい沢山の唄をききました。
二、パストオラル・シムフォニー。オールドリフレーン。フィフス・シムフォニー。概してピアノや絃楽、交響楽を好んでききます。
〔一九二二年六月〕