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「第三新生丸」後日譚について
「だいさんしんせいまる」ごじつたんについて
作品ID3908
著者宮本 百合子
文字遣い新字新仮名
底本 「宮本百合子全集 第十七巻」 新日本出版社
1981(昭和56)年3月20日
初出「文学評論」1934(昭和9)年11月号
入力者柴田卓治
校正者磐余彦
公開 / 更新2003-11-30 / 2014-09-18
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)

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本文より




 細かい部分部分の記述については、もう一息と思われる所もないではないが、全体として見れば着実に、誠意をもって具体的に書かれ、心持よい印象を与えられた。
 これまでの文学で、下級海員の生活を描いたものは、階級的な立場からあつかわれたものでも、とかく海の人間の心持の荒けずりでロマンチックな面だけを色濃く出そうとするような傾向があり、誇張があった。この作品は報告文学であるが、気持のそういう方面も健康に全体の中にふくめて書かれているし、応募作品中の佳作である。
〔一九三四年十一月〕



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