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「文壇波動調」欄記事
「ぶんだんはどうちょう」らんきじ |
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作品ID | 44361 |
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副題 | 02 (その二) 02 (そのに) |
著者 | 岸田 国士 Ⓦ |
文字遣い | 新字旧仮名 |
底本 |
「岸田國士全集20」 岩波書店 1990(平成2)年3月8日 |
初出 | 「文芸時代 第二巻第七号」1925(大正14)年7月1日 |
入力者 | tatsuki |
校正者 | 小林繁雄、門田裕志 |
公開 / 更新 | 2005-10-07 / 2014-09-18 |
長さの目安 | 約 1 ページ(500字/頁で計算) |
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加宮貴一君、「光明の文学の序曲」を拝見しました。君が中村武羅夫氏に対して云つてをられることは、当然、僕としても何とか云はなければならないことらしいが、君と僕とは、所謂「明るい文学」を提唱する動機も違ふやうだから、当分口は出さないことにします。
中村氏にも、そこを混同されないやうにお願ひして置く。(岸田)
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ただ、僕は僕として、中村氏にこれだけのことは云つて置きたい。僕が求めてゐるのは「明るい人生」ではない。「明るい文学」なのだ。その「明るさ」は、あなたがたの云ふ「人生」の何処にもある筈はない。それはただ、「あるがままの人生」を盲信しない人間の、少しばかり光つた眼の裡にあるのだ。(岸田)