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平野義太郎宛書簡
ひらのよしたろうあてしょかん
作品ID4455
副題03 一九三二年二月二十六日
03 せんきゅうひゃくさんじゅうにねんにがつにじゅうろくにち
著者野呂 栄太郎
文字遣い新字新仮名
底本 「野呂栄太郎全集 下」 新日本出版社
1994(平成6)年12月5日
入力者山田剛
校正者土屋隆
公開 / 更新2005-04-29 / 2014-09-18
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)

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本文より




後れて申訳ありません。
全体として異議ありません。ただ次の点をもう少し強調する必要はないでしょうか?
それは明治維新後の資本の原始的蓄積の現実的過程の特質によって「農業の生産行程における資本主義の発展、資本制大経営、したがって、これに伴う資本主義的階級分化が阻まれ」た点を指摘すると共に、それにもかかわらず、農業生産が直接間接に資本の支配下に従属せしめられ、農民の階級分化が広範に進行し、勤労農民の圧倒的多数が貧農化して、その生活費の主要な部分を賃銀収入に依存せねばならなくなった点をむしろ強調し、そして、その賃労働の種々なる特殊形態が後に本論に入って指摘さるべきではないでしょうか?
いずれさらに詳しいことは明日の会合で御相談申し上げたいと思いますが取急ぎ右まで。
敬具
   二月二十六日
栄太郎
  平野様
    御侍史



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