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『三四郎』予告
『さんしろう』よこく
作品ID4682
著者夏目 漱石
文字遣い新字旧仮名
底本 「漱石全集 第十六巻」 岩波書店
1995(平成7)年4月19日
初出「東京朝日新聞」「大阪朝日新聞」1908(明治41)年8月19日
入力者砂場清隆
校正者小林繁雄
公開 / 更新2003-04-19 / 2014-09-17
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)

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本文より




 田舎の高等学校を卒業して東京の大学に這入つた三四郎が新しい空気に触れる、さうして同輩だの先輩だの若い女だのに接触して色々に動いて来る、手間は此空気のうちに是等の人間を放す丈である、あとは人間が勝手に泳いで、自ら波瀾が出来るだらうと思ふ、さうかうしてゐるうちに読者も作者も此空気にかぶれて是等の人間を知る様になる事と信ずる、もしかぶれ甲斐のしない空気で、知り栄のしない人間であつたら御互に不運と諦めるより仕方がない、たゞ尋常である、摩訶不思議は書けない。



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