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新独逸語文法教程解説
しんどいつごぶんぽうきょうていかいせつ |
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作品ID | 49940 |
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著者 | 関口 存男 Ⓦ |
文字遣い | 旧字旧仮名 |
底本 |
「新獨逸語文法教程解説」 三省堂 1935(昭和10)年10月15日 |
入力者 | nimmer |
校正者 | vor |
公開 / 更新 | 2015-11-21 / 2015-09-01 |
長さの目安 | 約 322 ページ(500字/頁で計算) |
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緒言
1. 最初の容易な所と、最後の雜則の部を除いては、和文獨譯、獨文和譯は、ほとんど全部解答を作つて見ました。或種の、ちよつと説明を要するやうな概念や思想には、老婆心までに、言ひ換へや、註釋をも附加しました。
2. 教授事項の分解的説明だけは、これは紙數を要する關係上、全然省いて、直接必要な、譯語譯文だけにとどめました。
3. 「譯語」の提供にはかなり注意を拂つたつもりです。何か好い別案がおありになれば私自身に直接御教示下されば幸甚の至りに存じます。
4. 直譯がわかり切つてゐる場合には、「一たい全たい何の事を云つてゐるのか?」といふ見地を主として考慮して、なるべく意譯をしました。
5. 仕事は、正直に云ひますと、實は全部私一人では出來なかつたので、川村義雄氏・藤田榮氏におねがひし、後で私が大部分眼を通しました。なほ今後よくしらべまして、追々に直して行かうと思ひます。皆樣方にもお氣附の點がありましたらどうかお知らせ下さい。
6. 教程そのものも、すでに一回是正を行ひましたが、私自身教室で使つて見た經驗で、なほ多少誤や、誤植や、用語の不妥當な點も發見してをります。これは今年は間に合ひませんから、次版に於ては徹底的に掃除しようと思つてをります。
昭和十年三月七日
關口存男識
[#改丁]
獨文和譯
和譯P.51 6. zwischen den Zeilen lesen(眼光紙背に徹す) hineinlesen(勝手な意味を捏造して讀むこと)
46P.52 【1】a.仕事は一週間後に始めて仕上がる。――b.私は三ヶ月すれば八十歳になる。
【3】a.私はほんの十分間ばかり彼を訪問した。――b.私は三ヶ月のパスを持つてゐる。
【4】a.彼の呼聲に應じて三人の手下が現れる。――b.鐡橋の上を軍用列車が續々と通る。
【5】a.彼は全然聽いてゐない。それどころか聽いてゐる間に眠り込む。――b.暫くたつと彼は再び歸つて來る。
47 【1】a.彼は中央停車場に到着する。――b.彼等〔貴君達〕はその間に或る丘に到達してゐた。――c.彼は時限正しく事務所へ出勤する。――d.消防は火事場に現れた。――e.彼は安樂椅子に坐る。――f.彼は〔木製の〕植木鉢の間に隱れる。(帳の蔭に、机の下に、等々)。――g.主人公が畫面に現れる。――h.彼は私の宅に引越して來る。
【2】a.月が森の蔭から立ち出でる。――b.犬が机の下から這出る。
【3】a.子供は母と並んでチヨコチヨコ歩む。――b.牧夫は家畜を前に追ひ立てて行く。――c.汽船が帆船を後に曳いて行く。
48P.53 【1】a.道はジグザグに走つてゐる。――b.此處に一列にお並びなさい!――c.彼の作品は最初五册になつて現れた。――d.ストライキとは集團的罷業である。
【2】a.彼の小膽はむしろ卑怯に墮する。―…