えあ草紙・青空図書館 - 作品カード
楽天Kobo表紙検索
昔の大名の心意気
むかしのだいみょうのこころいき |
|
作品ID | 50097 |
---|---|
著者 | 三遊亭 円朝 Ⓦ |
文字遣い | 新字旧仮名 |
底本 |
「明治の文学 第3巻 三遊亭円朝」 筑摩書房 2001(平成13)年8月25日 |
入力者 | 門田裕志 |
校正者 | noriko saito |
公開 / 更新 | 2009-07-17 / 2014-09-21 |
長さの目安 | 約 1 ページ(500字/頁で計算) |
広告
広告
十五夜の事で御座います、殿「近侍のもの。侍「ハアー。殿「今宵は十五夜で有るの。侍「御意に御座ります。殿「お月さまはモウ出たか。侍「恐れながら御前さまはお大名の御身で有りながら、お月さまと仰せられましては、小児童子の言の葉にて、歌俳諧にでも月は月で事は足り居ますやう存ます。殿「アヽ左様か、もそツとぞんざいに云つても宜しいと申すのか。侍「いえ、ぞんざいと申す訳は有りませんが……。殿「何うぢや月は/\。侍「冴えわたりまして御座ります。殿「シテ星奴等も出たか。