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古巣
ふるす
作品ID51111
著者小川 未明
文字遣い新字新仮名
底本 「定本小川未明童話全集 3」 講談社
1977(昭和52)年1月10日
初出「新潮」1912(明治45)年5月
入力者ぷろぼの青空工作員チーム入力班
校正者江村秀之
公開 / 更新2014-01-16 / 2014-09-16
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)

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本文より


つばめが帰るとき
真紅な美しい夕焼けに、
少年はらっぱを鳴らして
遊んでいた。
つばめがきたとき
家の周囲を幾たびも飛びまわった。
すると、少年の吹いていたらっぱは
窓の下に捨てられて、
赤いさびがところどころに出ていて、泥に塗れていた。



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