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海と太陽
うみとたいよう
作品ID51116
著者小川 未明
文字遣い新字新仮名
底本 「定本小川未明童話全集 3」 講談社
1977(昭和52)年1月10日
初出「おとぎの世界」1919(大正8)年6月
入力者ぷろぼの青空工作員チーム入力班
校正者江村秀之
公開 / 更新2013-12-18 / 2014-09-16
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)

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本文より


海は昼眠る、夜も眠る、
ごうごう、いびきをかいて眠る。

昔、昔、おお昔
海がはじめて、口開けて、

笑ったときに、太陽は、
目をまわして驚いた。

かわいい花や、人たちを、
海がのんでしまおうと、

やさしく光る太陽は、
魔術で、海を眠らした。

海は昼眠る、夜も眠る。
ごうごう、いびきをかいて眠る。



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