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金めだか
きんめだか
作品ID51798
著者小川 未明
文字遣い新字新仮名
底本 「芸術は生動す」 国文社
1982(昭和57)年3月30日
入力者Nana ohbe
校正者仙酔ゑびす
公開 / 更新2012-01-14 / 2014-09-16
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)

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本文より


 陽の光りが、庭先の鉢のところまでとゞくようになりました。なみ/\といれた水の面へ、かあいらしい金めだかが、四つ頭をならべて、せわしそうに鰭をうごかしながら、光りを吸おうとしています。もっと大きいのも沢山いたが、冬を越す間にこれだけとなりました。
 いま、芽ぐんでいる睡蓮が、やがて鉢いっぱいに葉をのばして、黄色な花を咲くころ、その間を泳ぎまわり、卵をつけることだろうと思うと、何となく、この色の鮮かなめだかの将来を、輝やかしく思うのでした。



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