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国訳史記列伝
こくやくしきれつでん
作品ID51918
副題02 管晏列伝第二
02 かんあんれつでんだいに
著者司馬 遷
翻訳者箭内 亙
文字遣い旧字旧仮名
底本 「國譯漢文大成 經子史部第十五卷 史記列傳」 東洋文化協會
1955(昭和30)年5月30日
入力者はまなかひとし
校正者みきた
公開 / 更新2021-07-17 / 2021-06-28
長さの目安約 13 ページ(500字/頁で計算)

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本文より

箭内亙による譯管仲夷吾は(一)潁上の人也。少き時常に鮑叔牙と(二)游ぶ。鮑叔、其賢を知る。管仲貧困にして、常に鮑叔を欺く。鮑叔終に(三)善く之を遇し、以て言を爲さず。已にして鮑叔は(四)齊の公子小白に事へ、管仲は公子糾に事ふ。小白立つて桓公と爲るに及んで、公子糾死し、管仲囚はる。鮑叔遂に管仲を(五)進む。管仲既に用ひられて政に齊に任ず。齊の桓公以て霸たり。諸[#挿絵]を(六)九合し、天下を(七)一匡する、管仲の謀也。管仲曰く、『吾始め困む時、嘗て鮑叔と(八)賈し、財利を分つに多く自ら與ふ。鮑叔、我を以て貪と爲さず、我が貧しきを知れば也。吾嘗て鮑叔の爲めに事を謀り、而して更に窮困す。鮑叔、我を以て愚と爲さず、時に利と不利と有るを知れば也。吾嘗て三たび仕へて三たび君に逐はる。鮑叔、我を以て(九)不肖と爲さず、我が時に遭はざるを知れば也。吾嘗て三たび戰うて三たび走る。鮑叔、我を以て怯と爲さず、我に老母有るを知れば也。公子糾敗るるや、召忽は之に死し、吾は(一〇)幽囚せられて辱を受く。鮑叔、我を以て恥無しと爲さず。我が(一一)小節を羞ぢずして・功名の・天下に顯はれざるを恥づるを知れば也。我を生む者は父母、我を知る者は鮑子也』と。鮑叔既に管仲を進め、身を以て之に下る。((鮑叔ノ))子孫世齊に祿せられ、封邑を有つ者十餘世、常に名大夫たり。(一二)天下、管仲の賢を多とせずして、鮑叔の能く人を知るを多とする也。
管仲既に政に任ぜられ齊に相たり。(一三)區區の齊を以て、(一四)海濱に在り、(一五)貨を通じ財を積み、國を富まし兵を彊うし、(一六)俗と好惡を同じうす故に(一七)其稱に曰く、(一八)『倉廩實ちて禮節を知り、(一九)衣食足りて榮辱を知る。(二〇)上、度を服へば則ち(二一)六親固し。(二二)四維張らざれば國乃ち滅亡す』と。(二三)令を下すこと流水の原の如く、民心に順はしむ。故に(二四)論卑うして行ひ易し。俗の欲する所は因つて之を(二五)予へ、俗の否とする所は因つて之を去る。其の政を爲すや、善く禍に因つて福と爲し、敗れを轉じて功と爲し、(二六)輕重を貴び、權衡を愼めり。(二七)桓公實は少姫を怒つて、南のかた蔡を襲ふ。管仲因つて楚を伐ち、(二八)包茅の・周室に入貢せざるを責む。桓公實は北のかた山戎を征す、而して管仲因つて燕をして召公の政を修めしむ。(二九)柯の會に於て、(三〇)桓公、曹沫の約に背かんと欲す、管仲因つて之を信にす。諸[#挿絵]是に由つて齊に歸せり。故に曰く、(三一)『與ふるの取るたるを知るは政の寶也』と。管仲の富、公室に(三二)擬し、(三三)三歸反※[#「土へん+占」、U+576B、13-14]あり。(三四)齊人以て侈ると爲さず。管仲卒す。(三五)齊國其政に遵つて、常に諸[#挿絵]に彊かりき。後百餘年にして晏子あり。
晏平仲嬰は、(三六)莱の夷維の人也。齊の靈公…

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