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机の抽斗
つくえのひきだし
作品ID52256
著者田中 貢太郎
文字遣い新字新仮名
底本 「日本怪談大全 第二巻 幽霊の館」 国書刊行会
1995(平成7)年8月2日
入力者川山隆
校正者門田裕志
公開 / 更新2012-07-20 / 2014-09-16
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)

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本文より


 ハワイのヒロはホノルルに次ぐ都会であるが、そのヒロに某と云う商店があって、賃銀の関係から支那人や日本人を事務員に使っていた。某時その事務員の一人であった支那人がしくじったので、すぐ解雇してその後へ新らしく事務員を入れたところで、数日してその事務員は来なくなった。商店の方では事務にさしつかえるのでまた別の事務員を入れたが、その事務員も数日すると来なくなった。商店の方ではなんと云う事務員の落ちつかない机だろうと云ってまた別の事務員を入れたが、それも数日すると来なくなり、その後も一人二人入れてみたがそれもすぐ来なくなった。そこで店主が不審して来なくなった事務員について詮議してみると、解雇せられた支那人のいた机で事務を執っていて、その机の抽斗を啓けると傍へ人が来て立つような気がして、事務を執っていられないので来なくなると云うことが判った。
 これは「電球にからまる怪異」の話とともに、大正三年比ハワイに住っていた田島金次郎翁の土産話である。



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