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来年は何をするか
らいねんはなにをするか |
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作品ID | 52777 |
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著者 | 牧野 信一 Ⓦ |
文字遣い | 新字旧仮名 |
底本 |
「牧野信一全集第三巻」 筑摩書房 2002(平成14)年5月20日 |
初出 | 「文學時代 第一巻第八号(十二月号)」新潮社、1929(昭和4)年12月1日 |
入力者 | 宮元淳一 |
校正者 | 門田裕志 |
公開 / 更新 | 2011-09-10 / 2014-09-16 |
長さの目安 | 約 1 ページ(500字/頁で計算) |
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ある先輩が経営することに決つた其鰤敷魚場は今月(十一月)から来年の六月迄房州の何某村(村名を今ちよいと失念した)で行はれる。僕は其処に赴いて働くであらう。艫を漕ぎ、網を引き、魚を担ぐであらう。合宿所に投じ、未明に起床し、黄昏時に就寝するであらう。黄昏時に起床し、見張船に徹宵し、魚群到来を合図するトラムペツトを吹き鳴すであらう。獲物を満載し、旗を翻して夜あけの渚に凱旋し、歓乎の声を挙げるであらう。海、海、海、舟々々、行かう!
これが、一番はつきり定つてゐる計画で、希望。