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獄中のコンミューンの戦士の詩を憶って
ごくちゅうのコンミューンのせんしのしをおもって |
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作品ID | 53662 |
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著者 | 槙村 浩 Ⓦ |
文字遣い | 新字新仮名 |
底本 |
「槇村浩詩集」 平和資料館・草の家、飛鳥出版室 2003(平成15)年3月15日 |
入力者 | 坂本真一 |
校正者 | 雪森 |
公開 / 更新 | 2015-05-31 / 2015-03-08 |
長さの目安 | 約 1 ページ(500字/頁で計算) |
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コンミューンの戦士をして墓の中より起たしめよ、よし東方の墓堀り人夫らが
釘づけ、磐石の錘を据え置こうと
わが森山啓氏が肩をすくめ、全身の力もて突立ち上る時
あなたはアトラスのように地球の屈辱を荷わぬだろうか
わたしは獄中で
若い憂愁が瞼を襲うとき
いつもあなたのコンミューンの詩を想い出した
それはわたしらにとって無上の刺激剤だった
苦難の時代をわりあい間違なく進みえたことについて
わたしらは心からの感謝をあなたに捧げる
嵐はどよみ、戦列は地平に没しようと
誰かコンミューンの戦士をして蘇らせえぬか
あなたの詩が、新らしく南方の労働者の集会で読み上げられる時
あなたはアトラスのように地球の凱歌を荷わぬだろうか