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古井戸のある風景
ふるいどのあるふうけい
著者金 鍾漢
文字遣い新字旧仮名
底本 「〈外地〉の日本語文学選3 朝鮮」 新宿書房
1996(平成8)年3月31日 
初出「芸術科」1938(昭和13)年6月号
入力者坂本真一
校正者hitsuji
公開 / 更新2019-09-27 / 2019-08-30
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)
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本文より


しだれ柳はおいぼれてゐて
井戸のそこには くつきりと
碧空のかけらが落ちてゐて 閏四月

おねえさま
ことしも 郭公が鳴いてゐますね
つつましいあなたは 答へないで
夕顔のやうにほほゑみながら
つるべをあふれる 碧空をくみあげる
つるべをあふれる 伝説をくみあげる

径は麦畑のなかを折れて 庭さきに
杏も咲いてゐる あれはぼくらの家
まどろみながら 牛が雲を反芻してゐる

ほら 水甕にも おねえさま
碧空があふれてゐる



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