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五月一日
ごがつついたち |
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作品ID | 54012 |
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著者 | 波立 一 Ⓦ |
文字遣い | 新字新仮名 |
底本 |
「日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一)」 新日本出版社 1987(昭和62)年5月25日 |
初出 | 「戦旗」1928(昭和3)年5月創刊号 |
入力者 | 坂本真一 |
校正者 | 雪森 |
公開 / 更新 | 2015-08-31 / 2015-06-12 |
長さの目安 | 約 1 ページ(500字/頁で計算) |
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ええ、癪だな、畜生!
間抜けた汽笛なんか気にすることあねい。
じゃあ――行くぜ、阿母!
サーベルの四五本もへし折ってくるんだよ。
一八八六年より一九二八年まで
血ぬられた五月一日の顔を見ろ。
行け! 五月祭の真唯中――
空は青く、地上は赤き群衆の奔流だ。
清めろ!
十字路を驀進する俺らの行手を。
恐いのか! 兄弟
官服を踏んづけ、突破しろ!
轟け! 幾万の歌声――
響け! 強力な跫音――
ええ涙ぐんでる奴は誰だ!
兄弟! 小憎らしい程嬉しい日だよ。
(『戦旗』一九二八年五月創刊号に発表 同年七月全日本無産者芸術連盟刊『労農詩集』を底本)