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『姥捨』あとがき
『うばすて』あとがき |
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作品ID | 54169 |
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著者 | 太宰 治 Ⓦ |
文字遣い | 旧字旧仮名 |
底本 |
「太宰治全集11」 筑摩書房 1999(平成11)年3月25日 |
初出 | 「姥捨」ポリゴン書房、1947(昭和22)年6月10日 |
入力者 | 小林繁雄 |
校正者 | 阿部哲也 |
公開 / 更新 | 2012-02-11 / 2014-09-16 |
長さの目安 | 約 1 ページ(500字/頁で計算) |
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所收――「葉」「列車」「I can speak」「姥捨」「東京八景」「みみづく通信」「佐渡」「たづねびと」「千代女」
この短篇集を通讀なさつたら、私の過去の生活が、どんなものであつたか、だいたい御推察できるやうな、そのやうな意圖を以て編んでみた。ひどい生活であつたが、しかし、いまの生活だつてひどいのである。さうして、これから、さらにひどい事になりさうな豫感さへあるのである。
卷末の「千代女」は、私の生活を書いたものではないが、いまの「文化流行」の奇現象に觸れてゐるやうにも思はれるので、附け加へて置いた。
昭和二十二年早春