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漁村
ぎょそん
著者
文字遣い新字旧仮名
底本 「増補 森川義信詩集」 国文社
1991(平成3)年1月10日
初出「若草」1935(昭和10)年3月
入力者坂本真一
校正者フクポー
公開 / 更新2019-02-21 / 2019-01-29
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)
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本文より


波がものを言ふやうになつてから
誰も姿を見せない砂浜に
抵抗する事を知らない貝殻のやうな女が
私生児を抱いて立つてゐた
それは――生きる為には、生きる為には
     泥蟹をまで食べなければならぬ
     悲しい漁村の一つの姿である
夢を見ることのゆるされない漁村の娘は
今日泥蟹の殻ばかりを捨てに行くのだつた



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