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はめつ
はめつ
作品ID54342
著者渡久山 水鳴
文字遣い新字旧仮名
底本 「沖縄文学全集 第1巻 詩Ⅰ」 国書刊行会
1991(平成3)年6月6日
初出「沖縄毎日新聞」1909(明治42)年6月15日
入力者坂本真一
校正者フクポー
公開 / 更新2018-11-29 / 2018-10-24
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)

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本文より


銅色の工夫等は
「くわつと」輝く夏の日を
背中にうけつ十数人
えいや声してほそ長な
轆轤にかけし石砕器
高くおとせば、水煙――
四方に雨ふり――魚死せり。

見よまたかなた住吉の
岩にひそます、恐ろしき、
ダイナマイトの導源に
妖の火つとふ荒男――
見る、見る、岩は砕かれて
自然の富もほろびゆく。

いざひとめぐりやすまんと
木蔭に集ひ仰向きに
身を横たふる荒男ども。

滅びゆきたる数々に
代ふべき石にいたづらに
入江に高く堆かれて
人は夕にあこがれぬ。



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