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十二月の島だより
じゅうにがつのしまだより |
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作品ID | 54417 |
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著者 | 泉 芳朗 Ⓦ |
文字遣い | 新字旧仮名 |
底本 |
「沖縄文学全集 第1巻 詩Ⅰ」 国書刊行会 1991(平成3)年6月6日 |
入力者 | 坂本真一 |
校正者 | フクポー |
公開 / 更新 | 2018-04-09 / 2018-03-26 |
長さの目安 | 約 1 ページ(500字/頁で計算) |
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十二月ですね
もうすっかり冬になったやうな
而もまだ秋らしいやうな
どちらかと言へば煮切らないお天気です
けれども矢張り島の生活はいいですよ
昨日も鶯の声がピヨロピヨロやりましてね
はにかみやで なきむしの僕には
ぴったりふさわしい時季です
机にだまりこくって
「迷想」をかみしめるにとてもいい時です
今日は小雨が哀しく飛んでゐます
かぼちゃ畑が黄色にうるんで
すみっこのやぶかげからは
何やら小鳥のおしゃべりが聞えます
こんな日には
矢張りおしゃべりもなつかしいですね