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文月のひと日
ふみづきのひとひ
著者
文字遣い新字旧仮名
底本 「沖縄文学全集 第1巻 詩Ⅰ」 国書刊行会
1991(平成3)年6月6日
入力者坂本真一
校正者フクポー
公開 / 更新2018-07-27 / 2018-06-27
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)

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本文より


黒檀のみどり葉末に、
そよ風ながう滑りて、
自然の魂塊藍に
薫りとぶ真夏の昼。
金糸雀にうまゐ醒めて、
夢の世に追ひわびたる、
やわらぎの霊の華を
いま紫陽花にみとめつ。
昨夜詩に寝ね足らぬ
瞳細ういと細う、
わが世永久にかゝらばと、
おもひ入る、あゝ夢心地。

この刹那のたましひを
黄金の龕にひめて、
ひと日だにいつき得なば、
あゝ我ぞ詩のやさ男神。



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