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如是
にょぜ
著者
文字遣い新字旧仮名
底本 「沖縄文学全集 第1巻 詩Ⅰ」 国書刊行会
1991(平成3)年6月6日
入力者坂本真一
校正者フクポー
公開 / 更新2018-11-06 / 2018-10-24
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)
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本文より


凶会日は凶会日と見て
病めるもの衰へしもの、
床の上にすなほに僵れ、
瓶の身は砕けてちりて、
滅亡に入らむ。
床の上に破れぬ、花瓶、
されどそが『こゝろ』は如何に、
すなほにと云へど、やさしき、
砕けにはあらず、はげしく
叫ぶを聞きぬ。

人の子は瓶にもあらず、
運命は運命と観て、
秋のくれ、死ぬるといふ夜、
ほのかなる燭の火のかげに、
題目をこそ――
蝋燭はかすかに音し、
黄ばむ火は寒げに揺れぬ。
刻々に面がはりゆく
あゝ死相――刹那よ黒く、
つくは呻吟。

破瓶を画師うち抱き、
死人を法師みちびき、
秋の野へ、葬りの途に、
また聞きぬ、見ぬ、黒牛の
これも呻吟。



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