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さかほがひ
さかほがい |
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作品ID | 55232 |
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著者 | 上田 敏 Ⓦ |
文字遣い | 旧字旧仮名 |
底本 |
「上田敏詩集」 玄文社詩歌部 1923(大正12)年1月10日 |
入力者 | 川山隆 |
校正者 | 岡村和彦 |
公開 / 更新 | 2013-04-01 / 2014-09-16 |
長さの目安 | 約 1 ページ(500字/頁で計算) |
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一
阿古屋の珠を
溶きたる酒は
のこさで酌まむ。
ほせよさかづき
ほせよ、ほせよ、觴。
のめや、うたへや、
うたへや、のめや。
あゝ、おもしろ
あゝ、おもしろの
さかほがひ。
二
薫はたかき
さゆりの花は
かざしにさゝむ。
たをれ、かざしに、
たをれ、たをれ、[#挿絵]頭に
のめやうたへや、
うたへや、のめや。
あゝ、おもしろ、
あゝおもしろの
さかほがひ。
三
色さへ香さへ
妙なるひとを
あかずもこよひ
みるが樂しさ、
みるが、みるが樂しさ。
のめや、うたへや、
うたへや、のめや。
あゝおもしろ。
あゝおもしろの
さかほがひ。