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あつき手を挙ぐ
あつきてをあぐ |
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作品ID | 59054 |
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著者 | 中野 鈴子 Ⓦ |
文字遣い | 新字新仮名 |
底本 |
「中野鈴子全詩集」 フェニックス出版 1980(昭和55)年4月30日 |
初出 | 「国民文学」1942(昭和17)年7月号 |
入力者 | 津村田悟 |
校正者 | 夏生ぐみ |
公開 / 更新 | 2019-06-21 / 2021-05-28 |
長さの目安 | 約 1 ページ(500字/頁で計算) |
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都会、町、部落、
何処にも
朝鮮の人たち満ち溢れ
働き たたかい
生活を打ち立て
話す言葉 国語正しく
われら朝夕
親密濃く深まりつつ
出征、入営を送る折々には
先んじて旗振り、万歳を叫ぶ
朝鮮の人たち
朝鮮の人等
手に力こもり、唇は叫びつつ
心の底に徹し得ぬものがあるならん
常にわれかく思い 心沈みし
今
朝鮮に徴兵制布かる
こころ新たに
あつき手を挙ぐ